うどんの”コシ”って何なの? 腰?踏みつけるから?のり?でんぷん?
網の目
東京工学院大学 食品化学工学研究室 教授の話
うどんのコシというのは、うどんにふくまれているたんぱく質が関係している。
うどん=炭水化物のイメージですが
うどんのコシ ⇒ タンパク質が関係
豆腐のたんぱく質 ⇒ 大豆ですが
うどんのたんぱく質 ⇒ 小麦粉のたんぱく質が含まれている。
・グリアジンとグルテニンという成分がうどんのコシに関係している。
・グルテニン ⇒ 弾力と反発力が強い
・グリアジン ⇒ 粘り気が強く切れにくい
この二つがより強力になるのがうどんを作る工程にある。
小麦粉に食塩水を入れて混ぜる。
グルテニン(弾力が強い)とグリアジン(粘り気が強い)が結合して”グルテン”となる。
グルテン:粘り気があって弾力もあるたんぱく質
グルテンの網目状の構造がコシの正体
そして、このグルテンのコシを増強させるのが足で踏みつける作業
足で踏めば踏むほど網目が絡み合いコシが強くなり、その後寝かせることで強度が増す。
うどん=でんぷん90%+グルテン10%
茹でるとデンプンは柔らかくなるがグルテンはそのままの弾力と粘り気がある。
そのためゆであがってもコシがしっかり残っている。
茹で方や生地の作り方によっても様々なコシのうどんができあがる。
全国ご当地うどん腰の強さ番付
- 横綱:山梨 山田のうどん
・足踏み 約40分
・寝かせる 2日
・ゆでる 約3分・足踏み 1.2tのプレス×4
・寝かせる 一晩
・ゆでる 9分
のお店も - 大関:秋田・稲庭うどん
・手ごね 3時間
・寝かせる 2時間+生地を伸ばし一晩 そしてねじり2時間+平らにして2時間して乾燥 一晩寝かせる
・ゆでる 3分大関:長崎 五島うどん
・稲庭うどんとほぼ同じ - 関脇:香川 讃岐うどん
・足踏み 5分~10分
・寝かせる 約30分
上記を7回繰り返す。
・ゆでる 20分 - 前頭十四枚目:京都 関西風うどん
- 序二段:福岡 博多うどん
- 序の口:三重 伊勢うどん
・足踏み 10分
・寝かせる 一晩
・ゆでる 約30分+30分蒸す
富士吉田市
昔から織物産業が盛ん
働き手のほとんどが女性だったため、力が強い男性が打ったうどんであったためコシの強いうどんに
伊勢うどん
お伊勢参りで疲れた人でも食べやすいように柔らかい
コシのあるうどんを簡単に作る方法
水1Lに対し梅干しを2つ入れて麺をゆでる。
梅干しでお湯を酸性にすることででんぶんが溶けにくくなる。
でんぷんが残ることでよりコシのあるうどんに仕上がる。
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